IGEM:Tokyo/2008/preliminary exp2: Difference between revisions

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次に、蛍光を発するか否かを外部の入力でコントロールできるような大腸菌を作りたいと思います。
次に、蛍光を発するか否かを外部の入力でコントロールできるような大腸菌を作りたいと思います。
方法は、TetR Repressorを「cI repressorが存在しない」条件下で大量に生産する菌を作ることです。上で作った菌にTetR repressor を加えるとGFPは発現しなくなってしまうと考えられますが、実はTetR repressorの抑制能力はテトラサイクリンを加えることによって失われます。
方法は、TetR Repressor[http://partsregistry.org/wiki/index.php?title=Part:BBa_P0340]を「cI repressorが存在しない」条件下で大量に生産する[http://partsregistry.org/wiki/index.php?title=Part:BBa_R0051]菌を作ることです。上で作った菌にTetR repressor を加えるとGFPは発現しなくなってしまうと考えられますが、実はTetR repressorの抑制能力はテトラサイクリンを加えることによって失われます。


よって、GFPが生産されるかどうかをテトラサイクリンの有無でコントロールすることができます。
よって、GFPが生産されるかどうかをテトラサイクリンの有無でコントロールすることができます。

Revision as of 00:04, 13 November 2008

11/9

やることは前回と同じです。


eGFP reporter [1]にTetR Repressible promoter [2]をくっつけてGFPを強く発現する大腸菌を作ります。


結果報告:GFP班、YFP班、共に蛍光を発する大腸菌が観察されました。以下画像です。


GFPプレートをGFP2波長で観察
YFPプレートをYFP波長で観察


GFPプレートの方がコロニーの数は断然多く見られました。蛍光も強いです。GFPプレートをよく見ると光ってないコロニーが見られます。これはなぜだと思いますか?

YFPプレートをGFP2波長で、高倍率観察
YFPプレートをYFP波長で、高倍率観察


YFPは蛍光こそ弱いですがこの波長で見るとノイズが非常にすくなく観察できるという特徴を持っています。このように、GFP2波長で観察すると菌の構造がよくわかりませんがYFP波長で観察するとわかると思います。



11/15と11/16

11/9に作った大腸菌はTetR Repressible promoter[3]からGFP reporter[4]を発現します。

「TetRがない時に」「GFPを生産する」DNAを「TetRをあまり作らない大腸菌」に入れました。結果、GFPを常に発現している大腸菌が完成しました。


次に、蛍光を発するか否かを外部の入力でコントロールできるような大腸菌を作りたいと思います。 方法は、TetR Repressor[5]を「cI repressorが存在しない」条件下で大量に生産する[6]菌を作ることです。上で作った菌にTetR repressor を加えるとGFPは発現しなくなってしまうと考えられますが、実はTetR repressorの抑制能力はテトラサイクリンを加えることによって失われます。

よって、GFPが生産されるかどうかをテトラサイクリンの有無でコントロールすることができます。


以下ディスカッション:

同じことをやるか、これを使って何かほかのものを作るか、何か良い案があれば教えてください。


例1:TetRを発現する菌も作って近くにいる時はGFP蛍光が観察できないが、遠くにいたら見えるシステムを作る。

例2:同じ菌にTetRを入れてテトラサイクリンがないとGFPを発現しない菌にする。


今回作ったコンストラクトがきっちりと光っていた場合は、それを使って、11/15 と 11/16 の実験で TetR を発現させる株とか、さらに別の制御のものを組み込んだものとか作った方が楽しいと思う。

結果としてホームページにどんどんのせていければ、実験が進んでる実感がわくと思うし。

また、詳しいアイデアが浮かんだら書き込みます。

Daichi


Registryを見る限りではTetRって結構頻繁に使われてるタンパク質で、できることは多そうです。でもやるなら早く行動しないと間に合わないよ。今週末に間に合わそうとするなら水曜くらいまでに千葉大行きたいものだ。まだ今年のメンバーはいないしね。

Craig


>Craig
実験の結果はどうだった?
GFP・YFP のコンストラクトができているんであれば、是非TetRのパーツは欲しいですね。
ただ、組み合わせるプロモーターとかも考えないといけないね!


Daichi


GFPのは1つ生えてないプレートがありましたが他の二つは生えてました。ほとんど光ってます。写真はまだ撮ってません。TetRはデバイスとして完成済のものが多いのでプロモーターが既についてるのを使いましょう。Craig


コロニー生えててよかったね!プレートについては画像でアップしてください。
実験としては、tetracycline で誘導の切り替えができるといいね。
ちなみに、土曜と日曜の実験としてはどうしようか?
TetR もらってくるんであれば、何か別のコンストラクトの作製の方が面白いかもしれないね。
とりあえず、パーツとしては、RFP とか CFP もあれば何かできるかも。


Daichi


うまくいくかものすごく不安ですがテトラサイクリンの有無で赤>緑のスイッチでも作りますか。

cI interver>RFP output[7]をTetracyline>Popsコンバーター[8]からドライブしてこの前作った大腸菌にいれる。そうするとテトラサイクリンがある時はRFPを、ない時はGFPを発現する大腸菌が理論的にはできるはずです。これには不安要素がいくつかあります。

1)inducerはテトラサイクリンってことになってますが、aTc (anhydrotetracycline)の方が数十倍優秀なinducerだってことが知られています。今回使うのはこのaTcじゃなくてテトラサイクリンなので合成が成功してもスイッチがうまく機能するかの不安。

2)結果的にこれはダブルトランスフォメーションになるのですが、その場合のトラフォメ効率への影響。

3)aTcの効かせ方(プレートにまくだけでいいのか)がわからない。

4)outputがGFPであるということ。LVAタグ付いてないGFPのhalf-lifeはとんでもなく長いです。TetRが機能し始める前に生成されたGFPは分解されないので蛍光が多少は観察されると予想される

もしかしたら初めてやる人にはロジックが難しすぎるんではないかという不安もあります。どうでしょう、とりあえず明日そのあたりのパーツをもらってきます。

ちなみに写真ですが、なかなかカメラが使えずにいるのでもう少々お待ちください。 Craig


っと、ここでトラブルが。08のパーツに含まれてるパーツはなかなかトラフォメできないらしく、(DNAを運ぶ媒体の問題で)使ってないらしいです。これらのパーツは来年のiGEMでは使えるようになるようですが今年はリスクが高かったことから避けるのを勧められました。

なので、代わりにcI repressible promoterにPoPs>TetRをライゲーションしてこの間作った菌に入れましょう。この二つを明日もらってきます。それでも不安要素は何個か残るのですが面白い回路を見せるって意味ではこっちやった方がいいと思います、失敗したとしても。Craig


ダブルトランスフォメーションは無理だった、ベクターの耐性の関係で。ってわけで上記のパーツを作っても前に作った菌を合わせるのはもう1ステップ必要になりそう。だから16日はGFPを発現する株を作る班とTetRを発現する株を作る班を作るのがよさそう。そういう内容でレジュメ書いて送っておきます。Craig

half lifeって半減期ですよね?
ダブルトラフォメはきつかったですか。
了解です!ありがとうございます!! lisa


>Craig
ありがとう!お疲れ様です!
ただ、ちょっと不明な点が多数。

まず、プラスミド2個入れるのが無理なら1個のプラスミドに全てのせるしかないわけで、それをやるにはミニプレの1日足りないということかな?
ちなみに、使えるパーツはどういうコンストラクト?
前回作製した菌はミニプレしない?ミニプレしたパーツにTetR 発現のコンストラクトを入れてあげれば、簡単な誘導のON/OFFができるよね。
TetR の下流にRFPが入っていれば、ある意味最初にイメージしたものに近いものができるような気がする。
問題は、使えるパーツの種類とのせられるDNAの長さの限界、実験日数かな。
もし仮に実験が不可能な場合は、15日には何やる?
15日と16日は同じことやるのかな?

とりあえず、疑問点はこんな感じで。

>lisa
前回の実験で思った感想とか、こうしたらいいんじゃないかなとかいったところがあれば意見をお願いします。
16日は10人ほどくるので、手際よくやらないと終わらない可能性があるかも。
そんなわけで、こういう風にした方がいいとかあればどんどん言って下さい!!


Daichi


質問に答えます。

ベクターの耐性でダブルトランスフォメーションが無理な理由:この前作ったのはAmp耐性です。で、今回作ることになるプロモーター(cI repressible promoter)もAmp耐性です。実はKan耐性のプロモーターもあるんですがそのプラスミドはあまり増えないらしくやめといた方がいいと言われました。両方の耐性を持ってるプロモーターで都合がいいのが07年のパーツの中からは見つかりませんでした。これの結果、二度目のトランスフォメーションの時、Amp耐性を既に持ってる菌にAmp耐性を持たせるプラスミドを入れることになるのでセレクションができなくなります。よってこのダブルトランスフォメーションはセレクションができなく難しいものになります。

これの解決として前回作ったプラスミドにこのカセットを入れることができますが、日数が足りないので今回のスケジュールでは実現できません。というのも、TetRを生産するパーツが完成品として提供されてるのが07のパーツにはないのでプロモーターを遺伝子にくっつけなければなりません。今回それに使うパーツはこのページの上の方に書いておきました。15日も16日も同じで、TetRかGFPを作る大腸菌どっちか選んでもらいましょう。